本編は不思議の古代史総集編四巻のうちの最終編です。
前巻までの知識がなければ理解できません。
古代史を知る知識としては、この四巻と「倭国誕生」を含めた知識が必要のようです。

本作は、四章から成っています。
三章と四章は前編からの続きで、アレクサンドロスの東征から続く日本の古代史で、日本の有史の始まりとなる天武天皇までを纏めました。ただし、これまで描かれている古代史とは大分、違っています。
東征から生まれたアショカ仏教、これを伝えたソナカ仏教、その末裔・祟神天皇の元で卑弥呼が作った大倭連合…、これに反旗を翻した垂仁天皇…、実はこれが神武天皇だった。
さらに、この神武天皇に同一視される複数の人物たち…、果たして、虚像神武の実体は誰だったのかー。記紀が描く数々の出来事と人物たち、これにオーバーラップする倭人伝の記述…、これらの分析と比定から現れてくる想定外の人物と事実…、しかし、古代日本から存在する氏族がつなぐ血統を考えると、それが不思議でなくなってくるのです。天皇家とは何かー、永遠の課題が突きつけられて来ます。

一章と二章は、それぞれ独立した話です。
本作は日本のピラミッドからスタートしました。これまでにご覧になったように、ピラミッド間違いなく歴史以前のものです。古代史もまた、そこに触れない以上、本当の姿は見えないと考え、歴史以前に遡りました。
エジプトの三大ピラミッドは、オリオンミステリーで、紀元前一万五〇〇年ごろの製作と推定されました。-となると、その頃、同時進行していたのが縄文海進です。すると、聖書に記された不思議の記述ーネピリムも関係しているのではないかー。
第一章は、紀元前二万年からの歴史の要因を探って行く話です。

第二章は、現在の歴史に隠然たる勢力をもち、深く係っているユダヤ人の出自です。
聖書は、中東からエジプトという広い舞台を背景に綴られています。しかし、それは事実ではなく、アラビア半島の三〇〇平方キロ圏内で起こった出来事だったー、というアラビア起源説があります。
日本の古文書が記したオオゲツ氏が、彼らの事だったようですが、古代の日本人はその事実を知っていたのではないかと疑われてきます。
知られざる古代ユダヤ人の出自を探って行くと、古代史の記述の謎が見えてきます。

不思議の古代史は、かなり難しい話だと思います。
最初からの一冊一冊の知識を覚えていないと、次が分からないという状況に陥ります。しかしそれは、皆さんが育ったきた年月と同じ事で、過去を知っているからこそ現在が分かるのではありませんか。
ただ、歴史を分かろうとする知識は生半可な知識ではないー、多くの人は自分の事を、多くの知識を持っていると思っています。しかし古代史を知ると、実は何にも知らない幼児と何ら変わらない自分に気づきます。まず、知らない自分を知る…、これに気づける人が古代史を学べる人だと思います。

なぜ、気づけないのか…、
それは多くの誘導により、違った方向へ導かれているからではないかと思います。本書の中でも、古文書の中の多くの誘導を発見しています。
本当に大事な事は知る必要がない…、世界の指導者たちその者が、その方向へ誘導されています。

古代史を知ると、日本地図上の数々の地名が、まるでパノラマを見る様に息づいて来ます。知っているつもりが、実際は何も知らなかったー。何も知らないで死んで行く……、空恐ろしい事だと思いませんかー。
しかし殆んどの人が、何も知らずに死んでいく事さえ、知らずに行くのです。
本編を通じて「知る」とは何かー、知った者は引き返せない…、それが知識と云うものであり、それはどうも学校で習った知識とは違っていたようです。
これまでに習った知識とは単なるノウハウに過ぎず、ほんの入口に過ぎなかった。そしてみんな入口でウロウロしただけで逝く…、とても残念な事だとは思いませんか。

知る事ー、それが生きる事ではないかー、これを考える動機になれば幸いです。
本作の執筆は、昨年(二〇二〇年)の九月からで、今年(二〇二一年)十一月初めにようやく脱稿しました。特に一章・二章は、歴史以前の時代や背景でしたので、何度も何度も推定を繰り返し、推敲を重ねて補正した心算ですが、それでも考え及ばなかった部分も多いと思います。今後の展開は、読者各位に期待したいと思います。


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